5月8日から新型コロナウイルス感染症が5類相当となり、発生動向を全数把握から定点把握することとなりましたが、大流行の可能性が全く無くなったわけではありません。青森県医師会として備えを怠ることなく、今後とも感染動向を注視してまいります。
マイナンバーカードの健康保険証利用に関してですが、マイナンバーカードに健康保険証機能を付加する法律が成立し、マイナンバーカードを利用した医療機関におけるオンライン資格確認の事実上の義務化が決まりました。 マイナンバーカードに紐付けられている口座の間違いが数多くあるなど、拙速な導入のひずみが続出しており、2026年には新マイナンバーカードを導入し、 スマートフォンにオンライン資格確認機能を搭載できるようにすると発表されております。 政府には焦らず、従来の工程表に縛られることなく、より強固で充分なシステムの構築と万全なセキュリティを強く望みます。
市町村別平均寿命が発表されましたが、全国ワースト50に県内の多くの市町村がランクされるなど、惨憺たる結果でした。 我々は、これまで通り健やか力推進センター事業の着実な実施と、QOL健診を進めてまいります。さらに科学的根拠に基づくがん検診の普及にも引き続き取り組みます。 加えて、県内で現在バラバラになされている学校教育現場での健康教育について、青森県学校保健会の中で生活習慣病等の健康教育に関する検討委員会を立ち上げ、中路副会長を中心に、小中高を一貫し統一的なプログラムを作成してまいります。 これらのことを地道に進めるしかないと考えております。
6月の代議員会にて、青森県医師会役員の定年制が承認されました。これは4月1日時点で満75歳に達した会員は、会長、副会長、常任理事に立候補できない、とするものです。 被選挙権に年齢制限を設け、医師会組織の新陳代謝を促し、世代交代とともに新たな展望を見出すための取組です。
今後も会員の強い結束の下、地域のニーズに寄り添った地道な医師会活動を通じて、県民から信頼される青森県医師会を目指してまいります。
青森県医師会会長 高木 伸也